17歳の春、厳密にはまだ16歳だったが、進清十郎は初めて恋に落ちた。それはえらく唐突で、彼女の生活を内面的に一変させるには充分なものであった。彼女の艶やかな黒髪は尚艶を帯び、薄い唇には紅が灯った。時折見せる流し目は常に北を向いていて────相手がそちらにいるのだ────進の恋心に気づかないチームメイトは密やかに夢を語り合った。しかしそんな囁きは全く進には届かない。進はその相手のことか、もしくはアメフトのことしか考えないから。他人なんてどうでも良いのだ、進は。無論その他人の中には俺も含まれている。含まれているからこう言えるのだ。

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しんさんはぴば

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